LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH. on OLYMPUS E-PL5 2014 Tokyo
3年前のミラノでの休暇で買ったコップ。
価格的にも形状的にもグラス、というよりコップといったほうが語感がしっくりくる。
雑貨屋さんで6個パックで売っていたやつで、旅であまり(と言うかほとんど)買い物をしない僕が、記念というか戦利品的に各地で買い求めているのがコップで(ま、ここ2年は気に入ったのがなかったので買ってないのだけれど)、この時もこれいいなあとは思ったものの6個もいらない、でもバラ売りはしてないみたいだしな…と雑貨屋さんの棚の前で15分くらい困っていたら(そんなに困るなよ)、見かねたハタチくらいの店員のお姉さんが来て、ミスターもしかしてウノ個欲しいの? と聞いてきた。うんウノ個欲しいのだと言ったらお姉さん、6個をパックしてたボール紙のパッケージをバリっとひっちゃぶいて、ハイ、とひとつ差し出してくれた。
うわーなんかごめんと受け取ったら、お姉さん、ちょっとモーメント待っててねといってバックヤードに下がり、やがて商品台帳とノートを抱えて戻ってきて、台帳見ながら11桁の数字をノートにメモしてその頁を破って僕に渡しこの数字をレジで見せろと言う。ボール箱に印刷されていたバーコードは6個パックの価格なので、1個単価のコードを調べてくれたわけだ。
優しいなあ柔軟だなあ、と、すっかり嬉しくなってしまったそのコップで、今、一杯やってても注いだお酒が倍くらい美味しい。
そんなささやかな喜びのある旅を、今年もしたいですね。