午後、いくつか「返事待ち」の状態になったので、よし今だ、とコートを羽織って事務所を出て徒歩15分ほど、国産車の乗り入れが地区の条例で禁じられていると思しきエリアを抜けて西麻布の「ギャラリーEM」へ。
安達ロベルトさんの写真展「November」が開催中。
Macのモニターで写真を観るのに慣れてしまった眼を蒸しタオルで暖めてくれるようなモノクロームのゼラチンプリント。静謐なトーンなんだけど、靴音や、風音、いろんな街のノイズが聞こえてくるような密やかな活力も同梱している、そんなプリントたち。
素敵だなあ、真似しよう。
(←なんちゅう決意だ)
ロベルトさんが在廊していたので色々お話しをうかがう。ロベルトさんはRICOH GRの名手としても有名ですが、僕も一昨年のCP+でロベルトさんに聞いた「マイセッティング(露出・コントラスト)」を自分のGX100に施してます。で、そのセッティングでモノクロの24mmのスクエアで撮ってばっかり。「こいつに代わるモノがないんですよね」と言ったら凄くわかるとおっしゃってくれました。
よし、自信を持って真似しよう。
それにしても、吉村和敏氏しかり安達ロベルト氏しかり、一流のプロは、技術的な質問に対して実にノーガードに答えてくれる。それは逆に、機材や数値等の技術が、それを以て自分たちの写真のレシピたり得ない事をわかっておられるからでもありましょう。つまりナイショにする必要がない。同じ機材持って同じ場所に行って同じ絞りにしたところで、他の人にはその写真は撮れない。それこそ「代わる者がない」のです。そのくらいまでは最近わかるようになってきました。すべからく自分もそうありたいと思う(いやデザイナーとして、ですよ^^)。
余韻味わいながらノンビリ事務所に戻ったら、返事待ちだった案件全部に返事が来ていて「自分待ち」になってて大慌ての巻…。