デザインの現場から。と言いつつほぼデジカメの噺。
by MASANOBU HIZAWA(アートディレクター/グラフィックデザイナー)
http://www.neelmartin.com/
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3minutes to 2010
何年かぶりに、オフィスで年越しになりそうです(笑)。
今週に入って納品やラフ出しからは解放されたものでつい気が緩んでしまい、年内にやっておきたいデザイン作業、テキパキと進めればおとついくらいで終了できていたはずなんですがついダラダラとここまで延びてしまいました。
先ほど外に出てみたら、60数社が入居するビルの中で明かりがついてるの、ニールマーチン社だけでした(笑)。



ま、いいとしましょうか。ぼちぼち切り上げて帰りましょう。

おかげさまで、今年も本当に充実した1年になりました。厳しいニュースの多い中、本当に有り難いことだと思っています。1年間お世話になりました。

2日からちょこっと帰省し、5日より営業開始します。

あと3分で新年ですね。それでは皆様よいお年を。
39F
さすがに年内の仕事は徐々にFIXしつつありますが、有り難いことに年始にすぐ動く案件もありますのでその準備作業含めまだやることは色々。この調子ですと年賀状は2月くらいに届くことになるかもしれませんが悪しからず。

昨夜はクライアント某社某事業部のメンバーとささやかに忘年会。
やたら某某言ってるのは、彼等は本当は昨夜は所属事業部の忘年会があったらしいのですが、各々架空の口実をつけて恵比寿に集結してくれたからで、会社にはナイショねと言われたのでちょっと伏せてみたのであります。
……と、このblogをその事業部の方が読んだ場合、勘が良ければ「あ、あいつら…」と気付く可能性もあるわけでして、こちらとしてはそのギリギリの線を書いておいて、スリリングさを無責任に楽しもうという算段です。ひひひ。ちなみに参加者のイニシャルは「K」「U」「S」「N」です(やばいかな^_^;)



たぶんこの界隈では一番眺めのいい居酒屋ではなかろうかと。
写真、ブレました。無念。GX100、高感度は弱いのでこうなるのです(腕の問題であることを認めようとしない奴)。
ひとり押しがけの頃
普段は、通勤含めた仕事の移動はもっぱら電車ですが、土日に出社する時に限りクルマで行ってます。コインパーキング代が高くつくんですが、プチドライブのお楽しみくらい与えてもらわんと休日に仕事なんぞやっとられっかいというワケです(それくらいで働くんなら安上がりであるという説もありますが)。



エンジンかけると、147がピーピーと警告音を発する季節になりました。雪のアイコン。このあたりの小技もニクいですよねアルファは。
しかし僕としては1.5℃くらいでピーピー言われても困りますな。北海道の大学時代には-20℃の中で日産マーチのエンジンかけたものでした。それくらい寒くなるとエンジンが凍りつくのとバッテリーが弱るのとでエンジンかからなくなるんです。そんな時は「押しがけ」。当時は何度かやりましたね。マニュアル車であることが必須ですが、ビリヤードの帰りなんかで仲間がいた時は簡単でした。僕は運転席にいるままでキーをONの位置にしておいてクラッチを切り、後ろから車押してもらいます。ある程度勢いがついたところでクラッチをそろっと繋ぐと強制的にクランクが回ってエンジンがかかるのです。
問題はひとりの時。一度やりましたよ「ひとり押しがけ」。どうにか直線の稼げる位置まで車を移動させてドアは半開きにしておき、渾身の力を込めて後ろから無人の車を押します(ちっちゃいマーチだからできたんでしょうけど)。エッサホイサと押して加速したところで走って追いついてドア開けてヒラリと飛び乗り(この段階で雪道に足を滑らせて転んだりすると『自分の押したクルマに自分で轢かれる』というこの上なく無念なことになるので細心の注意が必要)クラッチを繋ぐ、という芸当。その時点でT字路の突き当たりが迫っていたりして、エンジンがかかった事を確認するや即ステアリングを切ってブロック塀を回避するという結構ジェームズ・ボンドっぽいことに(ひとり押しがけする007って観たことないですが)なってました。
北海道、今年は雪も多く寒いみたい。正月にはちょこっとだけ帰る予定。
リッチなブラック


リッチブラック。通常の4色オフセット印刷で、K100%より深みのある黒を再現したい時にC、M、Y版も掛け合わせて出す黒のことをそう呼ぶのですが、その掛け合わせ数値は人によってそれぞれだったりします。そもそもリッチブラックは、安易に使うと失敗することもあるし、小さな面積や文字等に使っても効果がないですし、印刷工程では乾きが悪くなったり裏写りしやすくなったりするので印刷会社さんからは基本的には好まれないことが多いです。なので僕は、比較的「安全に」リッチブラックを使いたい時には、C50・M40・Y40・K100、という数値を使ってますが他のデザイナーはどうしてるのかな? ただそれはIllustrator等デザインソフトで色指定を入れる時の話しであって、例えば黒背景の製品写真を角版で配置するような場合、その背景の黒(あくまで写真としての)は、CMYK分解された時には特に調整しないかぎり自ずとよりリッチなブラックになります。ちなみにphotoshopでカラープロファイルをJapan Color 2001 Coatedにしている場合のデフォルトの「真っ黒」はC93・M88・Y89・K80という、かなーりリッチな掛け合わせになります。
で、今回とあるメーカーさんのパンフレットのデザインをさせていただきまして、そのメーカーさんというのはおそらく画像データの色においては日本有数に厳密なはずで(なにしろ画像データそのものを産み出す製品を出している、皆さんご存知のところです)、そこから頂いたCMYKデータの「真っ黒」部分というのが上記のphotoshopのデフォルトとはまた微妙に違う数値で、僕としては、おお、かの○○社が採用?してるリッチブラックの数値を図らずも知ってしまった、これでまた新たなノウハウが蓄積できた、と、ひとりMacの前で冷たい微笑を不気味に浮かべていたのでした。と、ここまでは前置き。
本題は何かと言うとですね、昨日入稿したそのパンフレットで、そのかなーりリッチなブラックの上にゴシックMBの「Light」を4.5ptの白ヌキで、という、いささかシビアな配置をした箇所がありまして……。白ヌキ文字というのはインクが何も無い状態(CMYK各0%)で再現されるわけで、その背景がリッチブラックですと4つのインクがその周囲から攻めてくるわけで、インクの盛り上がりが侵略してくることで細い白ヌキが潰れてしまいやすくなる。
経験上、これキビシイかもなと思って、フォントを「Regular」にして少し大きく直した「Bバージョン」もお渡ししたのですが、印刷の現場のほうから、元のほうで頑張るという連絡。頼もしい。

……何の話しをしようとしてるのかだんだん自分でもわからなくなってきたのですが、DTPの時代にあっても印刷物ってのは紙にインクを刷ってできるのですから、僕らデザイナーはインクや紙に対しての勘を鈍らすことなく仕事しなくてはいけませんですね、ということではなかろうかと思います(客観的になってる)。
たまにはグラフィックデザイナーらしいことも書かなくてはと思い、ウンチクっぽいことを書き始めたもののなんだか収拾がつかなくなってまいりましたがせっかくここまで書いたのでアップしておきます。それでは皆様お休みなさい。
Mother and child

Kyocera SAMRAI 1989 Russia

今週末はフルにお仕事。オフィスに行く前、進行中の仕事に必要な画像素材CD-Rを買いに渋谷のビックカメラに。ビックカメラに行く度に、特に何か買うでもないのにパソコン売場とデジカメ売場はなんとなく見て廻ってしまいますね。
RICOHの新しいデジカメ、GXRの、50mmレンズユニットと24-72mmレンズユニットが両方置いてあったので、しばしガチャガチャいじくって遊ぶ。店内を撮って背面の液晶で見ただけですが、50mmのほうはきれいにボケますね。きれいにボケると言っても、ゴルフ場でキャディーさんにパター取ってくれと頼んだら黙ってバターをよこしてくれるとかそういう事ではなく、フォーカスのボケ味の話しです。しかしどうもアレですねこの製品、性能云々の前に、パッとその姿が目に入った時の「あ、コレいい」という、GRDや愛機GX100に感じたような「たたずまい」の雰囲気ってのには欠けますね。なんと申しますか、デキる男の小道具感というか、知的さというか、そういうのが。質感はいいんだけどなあ。
といいつつ「ミーハーなのに天の邪鬼」という始末に負えない性格の僕としてはどこか気になってるのも事実。思えば大学生の時にも、京セラの「サムライ」などという変なカメラを買ってしまったものでした。下宿の友人とか身近なところでは局地的に盛り上がったカメラでしたが、玄人筋(?)の人の評価としては箸にも棒にもかからないような製品だったように思います。でもなんだか懐かしいな。その後どうしたかなあのサムライ。捨てた記憶はないけど、少なくともこの10年、見た記憶もない。

(写真は、そのサムライでの1枚。1989年に大学の行事の使節団の一員として訪ねたウラジオストク(まだソ連!)で。photoshopで彩度を抜いています。)
今日も今日とて


毎度ながら、こうしてカット数の多い案件での撮影立ち会いを終えオフィスに戻り、画像をBridgeで一覧表示して眺めてると、まあ本日もようけ撮りましたなあと驚く。
カメラ・スタイリスト各3チームでの撮影を丸一日こなすと終了時点では僕はいささか魂が抜けたようになますね(しばしスタジオの隅で椅子に腰掛け、小学4年時の秋の遠足のことでも思い出してるような遠い目で半笑いしてるらしいです)。昔なにかのTVで、一度に何人もを相手にチェスの対局をするイギリス人というのを観た記憶があるけどそんな感じ。特に今日はスタジオでのブツ撮りに合わせ、開店前の店鋪撮影が三つと、スタジオでの人物全身カットも三つあったので、これ予定通りいったら奇跡だぞと思ってたんですが予定通りいきました。ふぃー。
あとは粛々とデザインを進めてまいりましょう……えー、来週に。
キャビネットの中
午前中、一度お話ししたいと以前からご連絡頂いていたコンサル会社さんが来社。即仕事に結びつくかどうかはわかりませんが、お話し伺いたいとお声がけいただけるってのも有り難いことです。
もっとも、こちらは「M&A」と言われて丸いチョコレートを思い浮かべるような(それはM&M)人なので、コンサルタントさんもいつもと調子が違ったとは思いますが、逆にデザイン事務所というのもコンサルタントさんにとっては興味深くはあったようで、ちょいちょい脱線しつつも小一時間、色々とお話ししました。

でもあれですね、僕が自分の仕事の実績を相手に話す時に、今話しに出たどこそこの会社案内うちでやったんですよちょっと待ってくださいねとか言いながら、その都度キャビネット引き出してゴソゴソあさったりしてしまいましたが、もう少しそのあたりもスマートにやらなくちゃ駄目ですね。
冊子にまとめた作歴案内、ホームページと一応用意してるわけですが、せっかくオフィスにいらしていただいてる方に仕事をお見せするとなれば、印刷物の場合であれば現物が何よりも雄弁。単純に年次別にファイルしておくだけじゃなく、打ち合わせのお相手に合わせて肝になりそうなのをその都度簡単にピックアップできるような………



ちょっと手こずりそうですなこりゃ。まずはクライアントさんの名前でアイウエオ順にして、その中で年次順にすればいいのかな。
などど引き出しの中の整理の心配してる場合ではないのです。明日も早朝からスタジオ。早くラフ仕上げて(出来てないんかい!)帰らねば。