【ちょっとネタバレ】
TSUTAYAでDVDやビデオを借りて観て「ああ、これは劇場で観ておくべきだったなあ」と後悔する映画ってのがありますよね。「アメリカン・ギャングスター」という映画、これはもう予告編の雰囲気的にはモロにストライクだったもんで、DVDで観たら後悔する、絶対劇場で観ようと思っていました。けど公開以来間断なく忙しくってなかなか行けず、今日、やっとまっとうな時間に仕事を終えたのでチャンスとばかりにTOHOシネマズ六本木ヒルズのサイトで上映時間をチェックする。たしかスクリーンNo.3でやってたはずだ……。
気付かないうちに2月1日の公開から1ヶ月半以上経ってたんですねえ。とっくに上映終わってました。TOHOシネマズ六本木ヒルズのスクリーンNo.3では今は「ドラえもん のび太と緑の巨人伝」を上映してるそうです。
しようがないなあ、じゃドラえもんでも…って誰が行くかい。あちゃー見損なったかと思いながらネットで調べたら、有楽町スバル座でまだやってる! 観てきました。思っていたのとは少し違う雰囲気でしたが、映画観たどー、という充実感は味わえましたね。男vs男の激突、みたいな血の気の多い話しではなくて、40年前のニューヨークと、そこに生きる人間を粛々と---でも街に対しても人に対しても敬意と愛情を持って---描いたような感じの作品でした。イヤー・オブ・ザ・ドラゴンみたいにピリピリした感じでもなく、ヒートみたいに男同士が「交錯」するわけでもないのだけど、しっかりした重量感みたいなのが残る。デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの力量なんでしょうか。好きですねーこういうの。
男同士が「交錯」するわけではない、と書きましたでしょう。実際終盤になるまで、デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウは顔を合わすことはないんですね。でも予告編ではラッセル・クロウが「お前の頭に銃弾をぶち込んでやる」って言ってたじゃないですか。
僕はこれを観て「男同士の激突」路線をイメージしてたわけです。いやー騙されましたね予告編屋さんに。ま、こうやって短いシーンを「劇中とは違う意味にして」つなげて予告編を仕立てる、というのはよくあるパターンですけどこれにはしてやられました。実際に映画の中でこのシーンが出て来た時は僕イスから落ちそうになりましたもん。なんぼなんでも反則ですよあれは。
うんまあ、面白かったからいいけど。久々に正統派のアメリカ映画でしたね。