少し遅くなりましたが本年もよろしくお願いいたします。
二日間だけの帰省から戻り、四日は仕事始め。オフィスに行く前に住まいの近くの小さな神社に寄って厄除け。初詣すら数年に一度、気の向いた時にしか行かない僕ですが、昨年秋に40になったということで今年は本厄。そんな年くらいは……と思いまして行ってみることにしました。
受付を済ませ、手水で手を清める。作法がわからず、前方に「お清めのしかた」というイラスト入りのパネルがあったので、イラストの女の子のポーズまで真似て手を洗い、口を漱ぐ。待合室で少し待った後に社殿に通されお祓いを受ける。来ていたのはいわゆる厄除けの人だけでなく、職場の団体とか家族連れとか色々でしたね。最後に一人ずつ祭壇の前に呼ばれて玉串を奉上するんですが、僕の前にお祓いを受けに来ていたおばあさんが神職の言うことを全然聞かない。玉串を置くやいなやすぐにパンパンと柏手を打つ。
「まず、鈴をお鳴らしください」と神職。
「ああ、ハイハイ」じゃらんじゃらん。
「えー次に、二礼、二拍手…」
パンパン
「いえ、まずですね、お辞儀を二…」
パンパン
「うん、あのね、柏手の前に、お辞儀をするんですよ」
神職が「あのね」と言うのを初めて聞いた。
おばあさん、ああすいませんねえと言いピョコピョコとお辞儀をした後、やおら鈴をガシャンガシャンと再び鳴らす。
「ハイ、アノ鈴はもう結構ですのでね、今度は拍手を二度お願いしますね」
暴走するおばあさんのおかげでかなりリラックスできていた僕は、二礼・二拍手・一礼を完璧に決め、お神酒を頂いて終了。石段を降り振り返ると、近所の住宅地の中にこんな厳かな空間があったのかと驚く。不思議と、シャンとした気持ちになるものですね。
オフィスに出て仕事し、夜は、大学の同期4名で集まって汐留某所にて新年会。ゼミも一緒だったOと、同じくゼミ仲間で現在ちょいちょい仕事で世話にもなってるK、昨年暮れに転勤で東京に来たばかりのD。
少なくとも四人揃うのが卒業以来なのは確かで、みんな個別には最後に会ったのいつだっけ状態。もはや記憶おぼろげ。
「D、あのRX-7まだ乗ってんの?」
「…いやヒザワはあのクルマ見てないと思うけど」
「うそ、乗してもらったよ俺一度」
「だって卒業した後だよRX-7買ったの」
「あれえ………いやでも乗ったよぉ」
「なんかの時に来たっけ?」
「そうだ、なんかの時に行ったんだワ俺」
おぼろげな部分は「なんかの時」だったということで強引に納める。
「A先生が上京した時に俺とOとKで集まったよね」
「いや俺知らないよそれ」
「いやホラ、目白かどっかで会ったじゃん」
「それってなんかの時の話じゃない?」
「ああそうか、あれはなんかの時か」
おぼろげな部分は「なんかの時」だったということで強引に納める。
いいの。昔の話なんだから。未来志向でまいりませう(涙)。