デザインの現場から。と言いつつほぼデジカメの噺。
by MASANOBU HIZAWA(アートディレクター/グラフィックデザイナー)
http://www.neelmartin.com/
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19時54分
結局、大晦日も昼前からちょこっとオフィスへ。……年明け提出の分は片付いているので行かなくても大丈夫っちゃ大丈夫なんですけど、ちょっと年明けにマネジメントの定まってない案件もあるもんで、仕事初めの日からドタバタするのも嫌だしなあと思って、きちんと日程を確定していただいてる仕事の進められる部分は進めておこうという算段です。新年すぐに動き出す頁物の仕事の、イラレのフォーマットデザインだけ、ページノンブル入りで作ってしまう。こうして「土台」が出来ているとちょっと安心するものなんです。
夕方早くに仕事を終え、オフィスを出たところでやっと大晦日気分。カフェでゆっくりコーヒー飲んで、書店で明日元旦からの帰省中に読む本を2冊ほど買い、まだほのかに明るさの残るうちに部屋に帰る。



仕事面では今年も皆様のおかげで、退屈しない一年でした。今年からのおつきあいとなったクライアントさんとも、いい感じでお仕事させていただきましたし、新たなクリエイター仲間とも知り合えました。今年不惑を迎えたにしては相変わらず落ち着きの無い自分ですが、来年も精進します。

時刻ただいま19時54分。
皆様よいお年を。
アルファロメオにしょうが焼き
29日は事務所に出て年明け提出の仕事の下準備をしておこうと思ってたんですが、年内マストの仕事は昨日終えていたので若干緊張感が緩んでしまい夕方まで部屋でダラダラ。暗くなってから車で出陣。途中でほっかほっか亭に寄って夕食にしょうが焼き弁当を買い、助手席に置いて事務所へ。着いた時には車中はすっかりしょうが焼きの匂いが満ちていました。強烈ですな、ほっかほっか亭のしょうが焼きの匂いは。



あまり知られていない話しだと思いますが、アルファロメオという車は助手席の下部に「香り板」なる、いい匂いを染み込ませたシートが仕込まれていて、気付くか気付かないかくらいの絶妙な「微香性」が永く持続するようになっています。一説によるとそれはシャネルのAMTAEUSの香りらしいんですが、シャネルのAMTAEUSの香りってのがどんなんだか知らないもんで真偽のほどは僕には判らないんですが、納車から6年を経た僕の147もまだほんのりと香るので、毎度乗り込んでは、まず鼻腔を膨らませてむほほんと麗しきパフュームを堪能するという客観的には不気味な儀式を行ってから走り出しています。このへんがイタリア人のエロいところですよねえ。だって香りを仕込んでるのが“助手席の下”ですよ。
「君、僕のクルマでドライブしないか。シャネルの香りの助手席が君を待ってるんだ」
うーんエロいっ。

駐車場で車停めて、降りる前に無意識に「儀式」を行ってしまったわけですが、もうワヤですね、しょうが焼きとシャネルが混ざった匂いってのは。筆舌に尽くしがたいですあれは。今、ちょっと窓を開けておいています。
「君、僕のクルマでドライブしないか。しょうが焼きの香りの助手席が君を待ってるんだ」
絶対いやだそんなの。
ということで今年の教訓。アルファにしょうが焼き弁当を積むなかれ。

馬鹿なこと書いてないで早く仕事終わらせよう。
喰ってばっかり


最近のブログ、なんだか喰ってばっかりで恐縮。
日々、ちゃんと仕事もしております。この年の瀬に来て、1〜2月納品の仕事がバタバタっといくつか決まる。有り難いことだけど慌ただしい。年内にラフだけ出して、とか1月4日にラフ提とか(っちゅうことは年内に進めとけってことですやね……)。
そんな中、本日はF社の面々と忘年会。
お店の手配は任せてもらったんだけど、毎度のことながら年末の恵比寿を甘くみておりましたアタクシ。どこもかしこも貸し切りだの満席だので予約が取れず、しょうがないから新規開拓のお店へ。今風の、洋風の個室で和食を喰らう、といういささか不思議な空間。
KさんSさんNさん、今年もお世話になりました。来年も宜しくお願いします。

…12月に入ったあたりでは、ああ年の瀬だなあという実感があったんですけど、ここに来てなんだか季節感がなくなってきましたね。デザイン提出がまだ残ってるからかな。年賀状書きどうしましょう……。
デザイナーの喜びと、雲丹と、牡蠣。
昼間、水道橋近くのスタジオでブツ撮りに立ち会った後、秋葉原へ。



ヨドバシカメラのデジカメ売り場でまたしてもGX100その他をいじって遊んだ後(そう言いつつ、上の写真みたいにサッとポケットから取り出してさりげなく撮れるDSC-T10の機動性はやはり得難いものがありますね。うーん、迷う)、PC売り場もひと回り。すると、先日パッケージデザインを手掛けた某社の周辺機器が早くも陳列されていました。売り場の、けっこういい位置に箱積みにされていました。こういう瞬間ってのは何度体験しても嬉しいものです。お客さんの反応が気になったので、一列離れた棚の角のところに身を潜め(考えてみると別に身を潜める必要もないのだけど)、星飛雄馬の姉ちゃんみたいに顔半分のぞかせて様子をうかがっていました。スーツ姿の男性が、デザインby僕の箱の前で足を止める。だっせぇ、とか言われたら助走つけて飛び蹴りしてやる。と、なんと手に取ってそのままレジへ。買ってくれた。思わず飛び出してアミーゴと叫びながら抱きつきそうになり慌てて思いとどまる。

夜はディスプレイデザイナーhiga4氏と忘年会。美食家higa4氏の案内で、まず寿司屋へ。



カウンターでお寿司なんていつ以来かなあ。
次いで、一度行ってみたかった五反田のトーキョー・オイスターバーへ。




雰囲気のある店ですね。ボストンあたりのピアみたいな感じ(見たことも行ったこともないですけど)。写真は生牡蠣ですが、キノコと一緒にバター風味に焼いたのも絶品でした。
うー、満腹。higa4さん、ゴチになりました。おかげさまで栄養価の高いものをたらふく食したので、明日からの三連休は絶食しても生きていけそうです。
ICレコーダー VS GX100
朝、埼京線〜京浜東北線と乗り継いで浦和まで出掛け、新しい案件の打ち合わせ。すれ違う上り電車はラッシュのピークの時間帯でドアの窓に内側から押し付けられたオジサンの顔がタコチュウみたいなことに。

今回のパンフレットの仕事では、撮影に同行する時に被写体になる方に簡単なインタビューもしなくちゃならない。インタビューと言っても簡単な内容だしライターさんを用意するほどのことでもなさそうなので、僕の仕事になりそう。どうやら本業のデザイン部分よりも段取りとか撮影立ち会いとか文章起こしのほうに多く時間を割くことになりそうです。しかしインタビューとなるとICレコーダーみたいなものが要るかなあと思い、打ち合わせの帰りがけに浦和駅前のさくらやを覗いてみる。店内に入ると、浦和のさくらやってデジカメの展示がけっこう豊富。RICOHのGX100の、電源の入った状態の展示品もあったのでどれどれといじくる。先日ビックカメラで見たGR DIGITAL同様、これも絵作りを楽しめそうなカメラですね。少し値が張るけどコンパクトなのもいいし、なにより所有の喜びというか、そういう部分でくすぐる奴ですね。パンフレットを頂いて店を出る。



インタビューもしちゃうとか言いつつ、そこはやはりアタクシとて視覚伝達(グラフィック)を手段として表現するのが生業のクリエイターの一人として、やはり持ち歩き用のカメラにしたって林家ペーじゃないんだから写ればいいというレベルからは一歩踏み出たい気持ちも。ここ数年カメラに関しては携帯性にこだわり過ぎてる気もするし(大事ですけどねえ携帯性も)、そう言えば学生の時に京セラのサムライというカメラ買った時は面白かったもんなあ。ということで帰りの埼京線車中ではパンフレットを熟読。板橋を過ぎたあたりで、ふと俺そもそも何しにさくらや行ったんだっけと疑問を感じたんですが、まあいいか。
すっぽんの夜
火曜に書いた予兆の通り、今週はなぜか急にバタバタっとしてしまいました。毎日、明け方まで仕事して数カ所にPDFをメール添付やwebストレージで送り、ヘロヘロになりながらタクシーで部屋に帰り、でもすぐ午前中から打ち合わせ…みたいな感じでしたねえ。なんとか乗り切りました。これでもう年内入稿とかはあとひとつだけのはずですので、少しゆっくりできるかな? ということで一息ついた本日は午後まで爆睡し、夜は本年最初の忘年会。某百貨店の広告物制作に携わるクリエイター陣総勢12名が集まって、某所にて盛大にスッポンを喰らう。



すっぽんすっぽんと一番騒いでいたカメラマンH氏が、いざスッポンが運ばれてくると一番ヘタレで、やたら怖がって全然食べないでやんの。
僕なんかもう食べ物の好き嫌い全然無い人なので、スッポンの酢の物、スッポンの唐揚げ、スッポンの茶わん蒸し、スッポン鍋とフルコースを堪能。昨日までヘロヘロだったくせに、食後には鼻血でも噴出してくるのではと懸念するほどパワー回復。コラーゲンでお肌もツルツルであります。
来年はまたこの面子で集まってワニでも喰いましょうかと相談しつつ散会。普段なかなか口にする事のないものをせっかくだから食そうではないかという趣旨自体は問題ないと思うのですが、どうも何か、単なるゲテモノ喰いが恒例になりそうで若干不安です。
12月ってのは


特に意味ない写真。オフィスの窓より。自分的には見慣れた景色なんですが、こうしてトリミングしてみるとなんだかうちの事務所って道路の真ん中、中央分離帯に建ってるの?という感じに見えませんか。住所は渋谷区路上1丁目とか。どんな事務所ですか。
本気にされたらいやなので念のため説明すると、画面下で道路はカーブしちょります。

先週くらいまでは、12月は穏やかに過ぎそうだなあと思っていたのですが、ここにきて少しバタついてきました。季刊発行の某百貨店広告物の来年度の企画、某社新聞広告、某社製品パッケージなど心清らかに取り組んでいたのですが、気付くとどれも締め切りが迫ってきてました。で昨日になって、先月提出していたかなりのボリュームの某パンフレットの競合案件で僕のプレゼンが採用になっていたことが発覚。きゃー、うれしいけど正直とれると思ってなかった仕事なんでどうしよう。ライターとかカメラマンとか手配しなくっちゃです。
やはり12月ってのはそういうものなんですかね。少しピッチを上げてまいらねば。
久保田の怒り
『4日の第1回契約交渉で保留した阪神・久保田智之投手(26)が6日、投手陣の査定について痛烈なフロント批判を繰り広げた。この日、今季50試合に登板した江草仁貴投手(27)が700万円増の3300万円の球団提示を保留したことを受けて不満が大爆発。怒りの感情を抑えられなかった。この日、大阪城ホールで開催された『プロ野球オールスタースポーツフェスティバル』に参加。収録前に報道陣の取材に応じた久保田は江草保留の話題を振られるとせきを切ったように話し出した。』

で、添えられていたのがこの写真。



確かに、「怒りの感情」を抑えられていませんね。本当に、デイリースポーツは毎度笑わせてくれます。

シリアスな文調の記事はなおも続きます。

『「球団は何を考えているのか?」など、過激な言葉も飛び出したが、覚悟を決めての発言だ。』

この格好してる人から「球団への過激な言葉」が飛び出した場合、球団側がどう対処するのか他人事ながら心配になります(「ま、久保田くん、とりあえずスーツに着替えてから落ち着いて話そうじゃないか」……)。というよりも、この格好してる人に向かって真面目な取材をしようとしてしまうデイリーが、すごい。
「真面目な文体なのに読んでいる人はどうしても笑ってしまう文章」というのは僕が目指すところでもあり、その点においてオフシーズンのデイリーはお手本ですね。
「笑わせる」ことと「笑われる」ことの違いを、はてデイリーは心得えているのだろうかと思うこともたまにありますが、それはきっと素人の杞憂でありましょう。

去年でしたか、「横浜三浦、前髪下ろす!」という一面の見出しを見て思わず買ってしまいました。確かにあの見事なリーゼントをトレードマークにしている横浜ベイスターズ三浦投手が前髪を下ろしたのは野球ファンにとってはニュースですが、その話題で仮にも新聞の一面をどうやってを保たせるのか、とても参考になりました。
シーズンオフにデイリースポーツ読むと、嫌味じゃなく、平和な国に生まれて良かったと思えます。
風物詩拡散プラン
先週から取り組んでいた某社製品パッケージデザインの初期ラフ、某百貨店広告物の直し、に、いそしむ1日。両方とも夕方で片をつけPDFで送る。お腹空いたんで、お散歩がてらガーデンプレイスに夕食を買いに。恒例のバカラ・クリスマスイルミネーションが始まっている(ひと月前から始まってたんですね)。



これ見ると、ああ年の瀬だなあ、と思う。
年末ってのはこうやって視覚に訴える恒例の風物詩が街中に多いから、デジャヴみたいに、あ、またこの景色が…と感じるわけで、それが1年の終わりというタイミングに蓄積されていくことで「1年って早いな感」を加速させるんでしょうね。
「今年もクリスマスの季節かあ」「もうすぐ正月かあ」と言う人は多いけど「ああ、今年ももうすぐ建国記念日かあ」と感慨にひたる人はあんましいないじゃないですか、どっちも年に1度の行事なのに。それはひとえに、建国記念日に、街を彩るビジュアルとのリンクがないからでして、結果、季節を想起させる風物詩が年末に集中することにより、1年の経過をより早く感じてしまうという事態を招く。
ここはひとつ、たとえば「文化の日」といったような、だから何するというでもない感じのいまひとつ存在感の弱かった記念日をよりリスペクトし、文化の日の前1ヶ月間は各家庭で玄関前にたいまつを灯す等の風習をつくり、TVレポーターは「街はもう文化の日ムードでいっぱいです」とかレポートすることで、年の瀬へのイベントの集中を防ぎ「ああ今年ももう終わりかあ感」を拡散させ……

書いてるうちにすごいどうでもよくなってきた。

黙ってご飯食べて、また仕事することにします。
幸せのコンラッド
汐留のコンラッド東京にて、友人のインダストリアルデザイナーY氏の結婚式。
汐留にはクライアントさんのビルもあるのでしょっちゅう行ってるんだけどコンラッドに入るのは初めて。と言うか新橋駅より続く地下通路から入ったので、本当のところあのビル群の中のどの建物がコンラッドの実体だったのかいまだ確信が持てないまま。



コンラッド、おっ洒落ー。トイレからしてこんなんですもの(トイレ撮ってどうする)。



階段からしてこんなんですもの(階段撮ってどうする)。



その階段でY氏夫妻記念撮影ですもの。お洒落ー。

カメラマンはなんだかイケメンの外人だし神父さんまで男前だし。ひとつひとつがお洒落。

もちろんホテルに負けず、Y氏も相変わらずのダンディーぶり。奥さん綺麗。
そんなお洒落ずくしの中、披露宴最後の新郎新婦の、飾らず誠実なご挨拶では場内みんな目がウルウルになってました。
良いお式でした。Yさんおめでとう、末永くお幸せに。モルジブ(モルジブって何処だ)のハネムーン、楽しんで来てください。

おひらきの後、せっかくだからコンラッドホテル内を探検しようと思って(子供か!)、用も無くエレベーターで上階のラウンジに行ってみたりする。エレベーターから一歩出ると、パリっとした男女ペアのコンシェルジュがお辞儀で迎えてくれてビビる。僕はニッコリと会釈を返し素早く眺望を楽しむと、なんの用も無く来た奴だという事実が発覚する前に、さて、かなんかつぶやいてドアが閉まる前に再びエレベーターに乗り込む。コンシェルジュが、いまの人はいったい何だったんだろうと不思議に思ったところで私の知ったことではない。