デザインの現場から。と言いつつほぼデジカメの噺。
by MASANOBU HIZAWA(NEEL MARTIN DESIGN OFFICE)
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雨粒に包まれた窓のほうが
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(定期的にことわりを入れてますが、これグラフィックデザイナーのブログです^^)

月曜、渋谷での打ち合わせ帰りにBunkamuraでソール・ライター展を見てきました。

いやーシビレましたね笑 いい。すごく。

不勉強なことに存じ上げないフォトグラファーだったのですが、このポスターに使われている一枚だけでもかなりグッときてしまったアタクシです。
細かな論評はWeb上にもたくさんありますのでここではしませんが(やると僕のほうのボロが出そうなんで)、なんというかこう、はなはだ僭越であることを承知で申し上げるなら「わかるぅ〜」という(ほんとに僭越ですね)ニヤついた感想を持ちました。
自分なりにうんとほぐした言い方をするならば、「一瞬を切り取る」というよりかは「辛抱強く狙い、狙いが悪ければ被写体の動きも待つし自分からも動く」という撮り方をしてる感じ。でしょ、ねえライターさんてば。
全然ちがってたらすいません。

「赤信号」と題された写真では「DONT WALK」の文字が「全部読めるアングル」をきっとわざと避けたのだろうと思う。そして「天蓋」と題された写真を見た時、縦写真の上部4/5を占めるシャドウ部(フードの裏側)に何かタイポグラフィを入れてポスターとして完成させてみたいという邪念を持ったデザイナーは僕だけでないと思うし、実はライター氏ご自身がどこかそういった感覚も持っているのではないかな、という憶測は、あながち的外れではないような気がします。
すなわち、氏に対する論表の底に共通する「『売れる』ことに関心を示さず、どこか厭世的で気難し屋」という人物評はそれはそれで間違いないとしても、広告仕事では存外、デザイナーやアートディレクターの意向に耳を貸さないでもない面も持っていたんじゃないかな、と。
全然ちがってたらすいません。。

部屋に帰ってからAmazonビデオで氏のドキュメンタリー映画を観ました(Amazonってすげえな)。
PanasonicのGH1をいじりながらボソボソ喋るライター氏に、ますます勝手な共鳴をしてしまいました笑。

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以前このブログでも触れた山田製版所(プリンティングディレクター熊倉桂三さん)が印刷した図録は永久保存版ですね。スキャンしてiPhoneにも入れておいて旅先での「パクリ元ネタ帳」にさせてもらいます(ここまで公然とパクリ宣言するやつも珍しいですけど)。

“雨粒に包まれた窓のほうがわたしにとっては有名人の写真よりもおもしろい”
― ソール・ライター