デザインの現場から。と言いつつほぼデジカメの噺。
by MASANOBU HIZAWA(NEEL MARTIN DESIGN OFFICE)
http://www.neelmartin.com/
<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 伝説のデザイナー | main | Copenhagen寸景#02 Nyhavn マジックアワー >>
Copenhagen寸景#01 Central station
0601re.jpg
M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0 on Panasonic LUMIX DMC-GX8  2017 Copenhagen

今年のG.W撮影旅は、コペンハーゲンへ行ってきました。
写真は、カストラップ空港で飛行機を降り、国鉄DSBに乗り換えて到着した中央駅で、キャリーバッグからカメラ取り出して撮った最初のカット。午後9時半くらいです。
コペンハーゲンは10代の時から通算で3度目なんですが、中央駅がすごく素敵なんです。ロバート・B・パーカーの私立探偵スペンサーシリーズにも登場してますね。以前にもこのブログで引用した一節ですが、容疑者を追ってコペンハーゲンを訪ねたスペンサーが、ボストンに残してきた恋人のスーザンに想い馳せて語るシーン。

---

私は、代金を払って、ティヴォリ庭園の正面の出口に向かった。通りの向こうに、赤煉瓦造りの大きな中央駅がある。通りを渡って、駅に入って行った。そこに用事はなかったのだが、あらゆる点でいかにもヨーロッパ的な駅なので、中を歩いてみたかった。高い半円天井の広大な中央ホールには、レストランや店、荷物預かり所などがそこらじゅうにあって、リュックを背負った若者が溢れ、各国の言葉が入り乱れている。あちこちの発車フォームから、パリ、ローマ、ミュンヘン、ベルグラードと、各地に向かって列車が出ている。構内は乗降客の興奮で活気に満ち溢れている。私は、大いに気に入った。一時間近く歩き回って、その雰囲気を楽しんだ。繁栄の頂点にあった十九世紀のヨーロッパを思い浮かべていた。駅の中は生気が渦巻いている。
〈ああ、スーズ〉と思った。〈きみは、ここにくるべきだ、これを見るべきだ〉。

(「ユダの山羊」より)

---

いかんせん夜遅い到着でしたので駅構内は「生気が渦巻く」状態とは程遠く(笑)、写真も「リュックを背負った若者」ではなく「切符を買うばあちゃん」になってしまいましたが、幾万の想いが染み込んでいるような駅舎の色合いや雰囲気はやはり素晴らしく、ああ遠い外国に来たんだなという旅の喜びを大いに味わわせてくれる風情があって、僕もカメラ片手にスペンサーに負けじと小一時間ブラブラしていました。